糖尿病の検査は、以下の通りです。
- 尿糖検査
- 血糖検査(随時血糖検査、早朝空腹時血糖検査、食後2時間血糖検査)
尿糖検査とは、尿に糖が混ざっていないかを確認する検査のことです。
通常の人は混ざりませんが、糖尿病の人は尿に糖が混ざっています。
それに、随時血糖検査や早朝空腹時血糖検査、食後2時間血糖検査といった血糖値を測る検査もあります。
随時血糖検査は、食後からの時間を決めずに行う血糖値検査です。
200mg/dL以上だと、糖尿病型だと診断されます。
早朝空腹時血糖検査とは、朝食を抜いた空腹の状態で行う血糖値検査のことで、126mg/dL以上の場合には糖尿病型だと診断されるでしょう。
食後2時間血糖検査は、食べ始めた時間から2時間後に行う血糖値検査で、140mg/dL以下が目標値だといわれています。
病院によっても検査方法は異なりますが、一般的に尿糖検査と血糖検査は行われる確率が高いです。
糖尿病は自覚症状が現れた時には症状がかなり進行してしまっていることが多いので、健康診断などで定期的に検査を受けておいた方がいいかもしれませんね。
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糖尿病って足を切断することもあるの?
糖尿病が悪化すると、足を切断することがあります。
これは、糖尿病が原因で、糖尿病性壊疽というものを発症してしまうためです。
糖尿病性壊疽とは、糖尿病が原因で血行や神経に異常が起こり、本来であれば治るはずの傷が治らなくなり、潰瘍化することで発症します。
そのまま放置してしまうと命に関わるため、最終手段として足を切断するしかありません。
ただ、足を切断したからといって、それで命が救われるという訳ではなく、その後、亡くなってしまう人も多いです。
どうして足を切断したのにも関わらず死亡してしまうのかというと、糖尿病性壊疽を起こす人は感染症を起こしやすいからです。
糖尿病による足の切断を防ぐためにも、足に何か違和感を感じた場合は、早めに病院に行き、検査を受けるようにしてください。
血液の循環が悪くなり、足が冷たくなっているのは危険な状態なので、早めに受診されるようにしましょう。
早めに治療を行えば足の切断を防ぐことができますし、糖尿病も改善することができます。
糖尿病は早期発見、早期治療が非常に大切だということを忘れないでください。
糖尿病だと飲酒しない方がいいの?
糖尿病だと飲酒しない方がいいのでしょうか?
結論からいうと、飲酒しない方がいいです。
アルコールを飲んでしまうと血糖値が上昇してしまい、高血糖になります。
それに、アルコールには食欲を促進させる作用があるので、過食を起こす危険もありますし、糖尿病の治療薬の効果を高めてしまって低血糖を引き起こす恐れもあるのです。
そのため、糖尿病の人はお酒を飲まないようにしてください。
よく適量であれば問題がないといわれていますが、それは健康な人の場合です。
糖尿病の人には有害なので、一般的な適量であっても良くありません。
ただし、糖尿病の症状が軽い場合、医師によっては少しだけなら飲んでも良いと判断する場合もあります。
飲酒しても良いのかどうかは自己判断ではなく、医師の判断に任せるようにしてください。
仮に、医師が飲んでは駄目だと言った場合には、絶対に飲まないようにしましょう。
少しくらいなら大丈夫という油断が、取り返しのつかないことを招く可能性があります。
漢方で糖尿病って改善できる?
糖尿病を改善するために、漢方を使用されている患者さんも多いです。
漢方は病院で処方される薬とは違って副作用がほとんどありませんから、安心して飲むことができます。
糖尿病の初期状態であれば、漢方を飲むことによって改善する可能性が高いので、試されてみるのも良いかもしれません。
糖尿病に効果的な漢方は、以下の通りです。
- 大柴胡湯(だいさいことう)
- 防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
- 白虎加人参湯(びゃこかにんじんとう)
- 八味地黄丸(はちみじおうがん)
- 清心蓮子飲(せいしんれんしいん)
- 柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
- 人参養栄湯(にんじんようえいとう)
- 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
糖尿病の初期状態によく使用されるのが、大柴胡湯や防風通聖散といった漢方で、肥満防止に効果を発揮します。
白虎加人参湯も同じく初期状態に使用されることが多く、口渇を抑える働きがあるでしょう。
糖尿病の中期だと八味地黄丸や清心蓮子飲、柴胡桂枝乾姜湯などが使用されることが多いです。
慢性化した糖尿病には、人参養栄湯や桂枝茯苓丸といった漢方が効果的だといわれています。
糖尿病にいい運動はあるの?
糖尿病にいい運動とは、以下のようなものです。
- ウォーキング
- サイクリング
- 水泳
どの運動も、酸素を体内に取り込みながら行う有酸素運動として知られていますね。
運動というと激しいスポーツをイメージしてしまいがちですが、このくらいの軽い運動で十分です。
逆に、激しい運動は糖尿病の改善に向いていないので、軽めの有酸素運動を行うようにしましょう。
有酸素運動の中で最もおすすめなのが、ウォーキングです。
ウォーキングは体力の消費が少ないので、どなたでも簡単に始めることができますし、自分のペースで長時間続けることができます。
また、気分転換にも良いため、毎日続けやすいというメリットもあります。
ウォーキング時間は最低20分以上行い、間隔を空けずに毎日行うようにしてください。
ウォーキングをする時は、いつもよりも多少歩幅を広げて、早歩きを意識しましょう。
そして、背筋を伸ばして、かかとから地面に着地し、つま先で地面を蹴る感覚で行うと効果がアップします。
糖尿病とうつ病って関係ある?
糖尿病になると、うつ病を併発しやすいといわれています。
では、どうしてうつ病を併発しやすくなるのでしょうか?
それは、糖尿病が原因で生活の質が低下し、強いストレスを感じるようになるからです。
糖尿病になってしまった場合には、今までの食生活を一から見直さないといけないので、ストレスが非常に溜まります。
また、運動が嫌いな人でも適度に体を動かさないといけませんし、睡眠の質を高めるために以前よりも早く寝ないといけません。
さらに、病院にも定期的に通院する必要がある上に、糖尿病の症状とも付き合っていかないといけないので、以前よりも生活しづらくなります。
そうすると、「このような生活をいつまで続けないといけないのか?」とか、「どうして自分だけ糖尿病になってしまったのか?」といったことを考えるようになり、だんだん気分が塞ぎこんでいくでしょう。
その結果、うつ病を発症するというのが最も多いパターンです。
特に責任感が強い人、神経質な人、不安感の強い人は、糖尿病が原因でうつ病を発症する可能性が高いので、くれぐれも注意してください。
糖尿病とアルツハイマーの関係って?
糖尿病とアルツハイマーには、深い関係があります。
糖尿病の人はアルツハイマーになる可能性が高く、リスクが4.6倍もアップするといわれています。
では、どうして糖尿病がアルツハイマーを引き起こすのでしょうか?
アルツハイマーを引き起こす物質は、インスリン分解酵素によって分解されます。
そのため、本来であれば、そう簡単にアルツハイマーを発症することはありません。
しかし、糖尿病の人はインスリンの分泌が低下しているので、分解酵素も少ないのです。
そうすると、上手くアルツハイマーを引き起こす物質を分解することができません。
その結果、アルツハイマーの発症リスクが高くなってしまうのです。
このように、糖尿病はアルツハイマーを引き起こす可能性を高めてしまうので、早めに治療をする必要があります。
糖尿病は生活習慣を改善することによって症状を抑えることができますが、症状が重い場合は薬を使用しないといけません。
でも、薬を使用すると副作用があるので、なるべく症状を悪化させないことが重要です。
糖尿病学会って何?
糖尿病学会とは、昭和33年4月に設立された一般社団法人で、糖尿病の効果的な治療法を研究しており、日本の糖尿病学の進歩に貢献している団体です。
会員数は1700万人を超えており、医者や学者らが参加しています。
北海道支部、東北支部、関東甲信越支部、中部支部、近畿支部、中国・四国支部、九州支部があります。
糖尿病学会では糖尿病に関する様々な刊行物を発行していますし、糖尿病学会のホームページで専門医を検索することも可能です。
糖尿病の専門医が診てくれる最寄の病院を探したい時には、とても便利ですね。
糖尿病はハッキリとした症状が現われるまでは軽視されがちで、症状が悪化してから治療を始める人が多いでしょう。
しかし、それでは遅いので、早めに治療を行う必要があります。
こういった糖尿病の意識改革も、糖尿病学会では積極的に行っているのです。
糖尿病は誰でもなってしまう可能性がある怖い病気なので、こういった団体の活動が糖尿病がどんな病気なのかを世間に広めてくれているのはありがたいことだといえます。