尿漏れしやすい人には以下のような特徴があります。
該当する人はこれから尿漏れに悩まされる可能性があるので注意しましょう。
- 女性である
- 尿道に問題がある
- 感染症にかかっている
- 痩せている
- トイレが近い
- 出産を経験している
尿漏れは男性よりも女性に多く見られます。
これは女性の方が男性よりも尿道が短く、直線的に伸びているためです。
尿道が下がりめ、しめつけが弱いなど生まれつき尿道に問題がある人も尿漏れしやすいです。
さらに膣の感染症にかかっている人も気をつけないといけません。
感染症にかかると膣が炎症を起こし、尿漏れしやすくなります。
痩せている人は妊娠をきっかけに尿漏れが起こる可能性が高いです。
生まれつきトイレが近い人もいるでしょう。
そういった人は膀胱の筋力が弱かったりするため、将来的に尿漏れを起こす危険があります。
そして、出産を経験している女性は骨盤底筋がゆるんでいるケースが多いので尿漏れをしやすいです。
尿もれは何歳から起きる?
尿もれは年齢を重ねるごとに起こりやすくなります。
では、いくつぐらいから起きるのでしょうか?
個人差はありますが、30代や40代から尿もれに悩まされるケースが多いです。
この年齢に差しかかっている人はそろそろ注意した方がいいでしょう。
ただ、若いからといって尿もれにならないわけではありません。
20代で尿もれに悩まされる人も少なくないので、どの世代にも起こり得ると思ってください。
中高年の尿もれは老化によって起こります。
体の老化に伴い骨盤底が衰え、尿もれを起こします。
一方、若い人の尿もれは運動不足が原因です。
普段から体を動かさないと骨盤底が衰えていきます。
その結果、尿もれを起こしてしまうことが多いので、日頃から体を動かすようにしましょう。
さらに運動不足だけではなく、生活習慣の乱れや食生活の偏りなども尿もれを引き起こすきっかけになります。
尿もれを防ぐためにも生活習慣や食生活を見直してみてはいかがでしょうか?
尿もれの原因
尿もれに悩まされている人はいませんか?
もし、悩まされているのであればまずは原因を知っておく必要があります。
原因を知らないと対処することができません。
尿もれの主な原因は骨盤底筋の低下です。
骨盤底筋とは骨盤にある筋肉のことで、排尿をコントロールする働きを持っています。
ここの筋肉が衰えると尿道や膣が緩くなり、排尿を上手くコントロールすることができず、尿もれを起こしてしまうというわけです。
骨盤底筋が低下する原因は色々考えられます。
年齢を重ねると他の筋肉と同様に骨盤底筋も衰えますし、出産がきっかけで衰える場合もあります。
また、重い荷物を持って骨盤底筋に大きな負荷を与えたりするのも原因の1つです。
他にも無理な排尿やデスクワークなども骨盤底筋を低下させ、尿もれを引き起こします。
このように尿もれを引き起こすきっかけは、意外にも身近に潜んでいます。
尿もれを予防・改善するためにも骨盤底筋を強化する必要があります。
尿もれの種類
尿もれの種類は以下の通りです。
- 腹圧性尿失禁
- 切迫性尿失禁
- 混合型尿失禁
- 溢流性尿失禁
- 機能性尿失禁
- 骨盤臓器脱
腹圧性尿失禁とは骨盤底筋が低下することで起こる尿もれです。
このタイプはお腹に力が入ると尿がもれてしまいます。
切迫性尿失禁とは尿意を感じてトイレに向かっても途中でもれてしまうタイプの尿もれです。
高齢者に多いのがこのタイプです。
腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁の症状が両方見られる場合、混合型尿失禁だと思ってください。
溢流性尿失禁とは膀胱が異常に膨らんで尿がもれてしまう状態をいいます。
このタイプは女性よりも男性に多いです。
機能性尿失禁は体の機能が低下することで、尿もれを起こすタイプです。
骨盤臓器脱とは出産などがきっかけで子宮や膀胱を支える筋肉が低下することで起こる尿もれのことをいいます。
尿もれの種類はこのように大きく6つに分けることができます。
尿もれに悩んでいる人は、自分がどのタイプなのか考えてみてください。
産後の尿もれっていつまで続く?
産後に多い悩みの1つが尿もれです。
出産を機に尿もれに悩まされる人は非常に多く、大抵の女性は経験します。
では、産後の尿もれはいつまで続くのでしょうか?
基本的に1ヶ月~2ヶ月くらいで自然に改善すると思ってください。
ただ個人差があるため、1ヶ月以内で治まる人もいれば、2ヶ月以上かかる人もいます。
産後すぐに重たいものを持ち上げたり、無理に体を動かしてしまうと治りが遅くなります。
早く尿もれを改善したいのなら産後は安静に過ごしてください。
1ヶ月過ぎても尿もれが治らない場合、骨盤底筋を引き締める運動を始めてみるのもいいでしょう。
仰向けに寝た状態で膝を立て、尿道、膣、お尻を締めます。
10秒キープして、50秒ほど休憩を挟み、また締めてください。
これを毎日繰り返し続けることで、骨盤底筋が強化され、尿もれが治まります。
運動を続けても尿もれが治らない場合は、産婦人科または泌尿器科に行って相談してください。
2ヶ月以上続く時は膣炎なども考えられるので早めに受診しましょう。
尿もれは治療できる
尿もれは治療できるので安心してください。
ただ、治療が遅れると症状が悪化してしまう可能性があるので、早めに始めるようにしましょう。
治療方法は原因や症状によって異なります。
咳をした時に尿がもれるといった場合は軽症なので、基本的に薬を使うだけで改善できます。
使用する薬は膀胱の収縮を抑える抗コリン薬や尿道のしまりを改善するβ受容体刺激薬などです。
前立腺肥大症が見られる人は症状が悪化することがあるため、抗コリン薬は使用できません。
また、薬には副作用があるので、服用を始めてから体に異変を感じる場合は担当医に相談してください。
薬物療法では治療できない場合、手術や電気療法といった治療を勧められます。
手術にも膣壁を吊り上げるバーチ法、膀胱頸部を吊り上げるステイミー法、テープで尿道を支えるTVT手術やTOT手術など色々あります。
どれを行うのかは医師と相談して決めることになるので、その時にメリット・デメリットを必ず確認しましょう。
歩き方を変えれば尿漏れを改善できる
歩き方に問題があると正しく筋肉を使えず、骨盤底筋が衰えてしまいます。
この骨盤底筋の衰えは尿漏れの発症リスクを高めます。
歩き方と尿漏れは深く関係しているので、尿漏れに悩んでいる人は歩き方に問題があるかもしれません。
では、正しい歩き方とはどういったものなのでしょうか?
正しい歩き方をする場合、以下のようなことを意識しましょう。
- かかとから着地する
- 指で地面を蹴り上げるイメージで歩く
- 膝を曲げない
- 背筋を伸ばす
つま先から着地する人が多いですが、かかとから着地するのが正しい歩き方です。
かかとから着地して、指で地面を蹴り上げるイメージで歩きましょう。
この時に注意したいのが歩幅です。
十分な歩幅ではないと強く地面を蹴ることができません。
また、膝を曲げない、背筋を伸ばすといったことも必ず意識しましょう。
こうしたことを意識すると最初は歩きにくいと思うかもしれませんが、続けていると次第に慣れていき、尿漏れも改善していきます。
尿漏れと便秘の関係
尿漏れと便秘は関係しています。
便秘の人は尿漏れを起こしやすいので注意してください。
便秘になると腸内に便が蓄積され、便が腐敗するとガスが発生します。
このガスが腸に充満すると腸が膨らみ、膀胱を圧迫してしまいます。
すると通常よりも尿意を感じやすくなるので、尿漏れを起こしやすくなるというわけです。
そのため、尿漏れと便秘の両方に悩んでいる人は、まずは便秘を解消してください。
便秘を解消すれば尿漏れが改善する可能性があります。
便秘を治したい時は、まず食生活を見直してください。
偏った食生活は腸内環境を悪化させてしまうので、栄養バランスのいい食事を意識しましょう。
特に食べないといけないのが野菜です。
野菜には腸内環境を良くする食物繊維が含まれています。
さらに納豆やチーズ、ヨーグルトといった発酵食品も便秘解消におすすめです。
また、ストレスも便秘に悪いので、リラックスできる時間を作り、ストレスを溜めないよう工夫もしてください。